えごま油とは名前の通り、えごまを原料としています。
シソ科の植物であるえごまは日本で最も古い歴史のある油脂植物です。
江戸時代までは生活の中でよく使われていたのですが、菜種油が主流になってからはあまり生産されていません。
そんなえごま油ですが、最近は美容と健康の面で効果があると話題になっています。
どのような効果があるのでしょうか。
えごま油にはα-リノレン酸がとても多く含まれています。
このα-リノレン酸がまず認知症の予防に効果があるのです。
認知症とは脳の神経細胞が加齢やストレスなどによって死んでしまうことによって、物忘れなど記憶に障害がおこってしまう病気です。
この脳神経の壊れるのを防ぐことができるのがα-リノレン酸です。
これは体内に摂取されることでEPAやDHAに変化するのです。
EPAやDHAは青魚などに多く含まれる成分なのですが、脳にたくさんの血液を送ることで血流を良くする効果があるといわれています。
脳の血流がよくなることで、神経細胞の老化を防ぐのです。
すなわち認知症の予防につながるといわけなのです。
また脳の神経細胞だけでなく、血管も若返らせるので動脈硬化を防ぐ効果もあります。
動脈硬化が進行すると心筋梗塞などを起こすことになります。
えごま油をとることで心筋梗塞が減少したというデータもあるのです。
そのほかにもダイエットにも効果があるとされています。
α-リノレン酸は脂肪を燃焼させやすくするので、体内にたまった脂肪なども燃焼させ、ダイエットにつながるのです。
またコラーゲンができるのを助ける働きもするため、美肌効果も期待されます。
えごま油と同様に、亜麻仁油やしそ油にも同じような効果があると注目されています。
これらの油もα-リノレン酸を豊富に含むのです。
しかし、えごま油や亜麻仁油、しそ油は熱に弱く加熱せずに摂取する方がα-リノレン酸の効果を十分に発揮するといわれていますので、摂取の仕方にも注意が必要です。